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◆第17回高知大会特集  ◎高知大会の報告と総括 島田晴江(高知・建築士)

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高知大会の報告と総括
島田晴江(高知・建築士)

5月に遠地ながら、盛大に高知大会が開催できましたことと、協力頂いた皆様にまずお礼を申しあげます。沢山の参加を頂き深く感謝申し上げます。大会総括 と銘打っておりますが、高知は対応の裏方に廻る人が手薄で、実は大会の中身は1/3も聞いていないのが実情です。大会内容の詳細は書けませんので、高知 (田舎)の現実と今後について書かせて頂きます。

ある日突然、1本の電話で高知大会は始まりました。高知の事例で協力してくださっている弁護士の先生は数名おいでになりますが、組織としての体をなして なく、私一人が細々とボランティアの雰囲気強く、被害に遭われた人の相談にのり問題解決に努力しておりました。勿論一人の力の無さも感じながらの活動でし た。高知大会を勧められたその時は情けないことに即答できませんでした。大会開催を決意した大きな理由の1つはガス抜きでした。それは現在進行形での裁判 の原告のガスです。裁判が始まって以来3年、一向に前向いて進まない裁判に被害者はいらついておりました。高知大会という公の場で自分達の置かれている現 状、公庫や性能保証が消費者にいかに向いてないかを語る事で少しはガスが抜けるいい機会だと考えました。もう1つの理由はこれを機会に組織の体も少しはで きるのではないだろうかと考えました。

大会準備を始めながら、各方面への訪問の開始や、電話での参加の呼び掛けと、仕事は横へおいての準備になりました。〈ガス抜き〉は被害者がまず原稿をか けるように大筋を練ってもらいそれを検討後、肉をつけていくという手順としました。最終原稿は弁護士が目を通し、裁判に影響しないかどうかを検討してもら いました。適切な言い回しになるようになど何度も協議を重ねて、発表数分前まで、原稿へ手を入れるという念の入れようでした。発表は被害者がしましたが、 上がることもなくスムーズに出来ました。私が準備した図面や写真を皆様に映像で見ていただく予定が、パソコンとプロジェクターの相性が悪く会場で見てもら うことが出来なかったことは大変残念でした。

関係各方面へ大会参加のリーフレットを配布しました。私が配ったのを縦のラインとすると、そこから横のラインが勝手に伸びて、知らない所からの参加希望 を得ることができました。弁護士の場合は現在その関係の訴訟や相談を担当している人の参加を得ました。建築士の場合は色々で、関心がある人、それが仕事に 通じている人、自分が訴えられない為の勉強の人等、今回のテーマはそういう意味では建築士には深いテーマになったように思えました。現在裁判所で鑑定の業 務に当っている複数の方の参加を得たことも意義深く感じました。当日の参加と協賛を得るため、建築団体の会合へも出させて頂き、協力をお願いして回りまし た。なにか組織の体ができそうな、そんな予感がしました。

大会が終り、後始末が一段落しましたら、一気に現実に戻りました。ガス抜きで一時は裁判への不平や不満は収まりましたが、本来の裁判が変わった訳ではな いので、時間と共に前以上の不平や不満が充満してきました。裁判は相手あってやっているので、こちらの思惑のようには進まないのはよく理解できます。しか し、アメリカで敏腕弁護士を雇うと殺人犯が無実になるという報道がありますが、まさにそれと同じで、欠陥住宅を建設した会社が雇った敏腕弁護士の前で、暗 い現実となっています。

組織の体にしようと、大会へ参加頂いた方々へお手紙を書いては、投函できずにそのままです。その裁判の影を引きずっている事もあり、私が弁護士でないの で、組織になるのは、難しいのではと考えたりと躊躇しています。それでは私が弁護士になろう……と現実味のない事すら考え、大学の通信教育のパンフレット も取り寄せたりと、前に進めずクルクル廻っている私でした。

そんな中、中国四国ネット、広島の風呂橋弁護士から複数が担当し、地域協力をしようという提案を受けました。暗闇の中での一筋の光にも似てとても有難 かったです。弁護士の数が少ない地域で欠陥住宅という特殊な裁判では、有効に働くのではないかと考えます。高知大会当日午後に実施した相談会に来られた被 害者は最初のこのシステムでの事例になりそうです。

組織の問題はそのままですが、一人悩む中で、相談だけは何故か電話がよく掛ってきます。東奔西走とはこういう事で、東は室戸西は宿毛市まで、走り廻って います。そうしているうちに、会の姿もこのままでも、いいのではと開き直ってきました。大会に参加頂いた建築士で調査など協力してくれる人も増えてきまし たし、組織の体が必要かどうかと考えますと、普段に勉強会として集まるよりは、問題(被害者)がある時に、私と誰かという形で問題解決に当りながら、少し 時間を掛けながら、1つ1つ積み上げ、その後中心になってくれる弁護士に出会えたら、その時、その人を中心に組織にしようと開き直りました。つまり大会開 催当初の私の単純な思惑は、2つとも、思惑とは違う形になってしまいました。人間の浅はかな考えはこんなものかもしれません。しかし、相談事が増えている 現実をみると、天の理としては、高知開催は大成功だったと思います。これも皆様のお陰です。感謝申し上げます。

相談を受けながら、いつも言われることがあります。それは業者の評価に関する情報が全くないことです。業者のことを調べるところがないと……本来家を建 てるということは人生の一大イベントで、多くの場合は住宅ローンの設定をしています。住み易い暮し易いのは勿論のこと、家になにかあっても、すぐに出向い てくれ、ある一定時間が経過すると、それなりの維持管理を建てた人がしにきてくれる。そんな家とともに長く付き合う相手が建設業者なのです。さて、その長 く付き合う業者の事をどこでどのような方法で調べる事ができるのでしょうか? 公共工事の評価は存在するのでしょうが、一般の民間それも、住宅レベルの評 価を考えますと、既存の建設団体が消費者のほうに目を向けてくれれば、ある意味簡単なのですが、被害に遭われた方々の苦情では、団体は組織として守りの姿 勢の発言ばかりだったと聞かされます。では建築士の団体ではどうでしょうか?建築士の設計した家を業者が建設する、あるいは、建設業者が建築士に設計を依 頼するなど、その係わり合いから建築士の団体が業者を評価するのは難しいようです。建設業者登録の申請あるいは継続の際に必要事項として評価があればとも 考えますが、今度は消費者をどう評価するかという問題になります。建設業者、建築士事務所、建築士の3者で共同でこの評価の必要性について検討していただ き、最終的にはその情報を公に公開して行く方向が欲しいものです。今後の団体の進化に期待します。

総括というよりなんだか高知の愚痴のようになりました。これからも皆様のお力を借りて問題解決に励みたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

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