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◎欠陥住宅被害全国連絡協議会 第17回高知大会アピール

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欠陥住宅被害全国連絡協議会 第17回高知大会アピール
欠陥住宅訴訟における
専門家の適正な関与を求めるアピール

欠陥住宅被害に関わる訴訟については、近年、司法改革における重要課題の一つと認識されるに至っており、東京地裁・大阪地裁における建築事件集中部の 設置、鑑定人選任のための最高裁判所による建築関係訴訟委員会の設置及び日本建築学会による司法支援建築会議の設立、民事訴訟法改正による専門委員制度の 新設など、種々の動きが見られるところです。これらは、欠陥住宅訴訟を「専門的知見を要する訴訟」として、裁判所での審理手続に専門家である建築士の関与 の必要性を認め、その専門的知識を活用しようとする点に主眼があります。
ところが、今大会においても多数の実例報告が為されたように、実際の裁判においては、現場経験も殆どなく知識・判断能力もない建築士が、裁判所から鑑 定人に選任されて不適切な鑑定を行ったり、調停委員として不適切な意見を公然と述べるなど、看過しがたい由々しき事態が生じております。
そこで、当協議会は、下記の点につき検討と改善を要請するものです。

1 裁判所の姿勢について
当事者は「中立的な第三者」としての裁判所による法に照らした公正な判断を求めているのであるから、裁判所は、手続の主催者及び判断権者としての自覚 と責任を持って、建築紛争事件の審理に当たるべきである。建築に関する専門的知識の不足を理由として、判断を専門家に委ねてしまい、自らの判断を放棄ない し回避するようなことはあってはならない。

2 適切な人選について
裁判所の審理手続において鑑定人・調停委員・専門委員(以下「鑑定人等」という。)として建築士を関与させる場合には、当該事件の性格に照らして的確 な知識・技術・判断能力を有する専門家を選任すべきである。本大会でも、現場経験も殆どなく知識・判断能力において不適格な建築士が鑑定人に選任され、欠 陥原因に関して建築基準法令等に基づく技術基準を無視するような不当な鑑定を平然と行っていたことが報告されたが、そのようなことが今後生じないように配 慮する必要がある。
他方において、適切な知識・技術・判断能力を有する者であれば、過去に被害者側の私的鑑定を行ったことがあるからと言って鑑定人等から排除することなどあってはならない。

3 選任過程の透明化について
裁判所の審理手続における鑑定人等の選任過程を透明化する必要がある。鑑定人等については、①選任候補者名簿に掲載されている氏名・経歴・経験等の情 報を予め一般に明らかにし、②選任基準を公表するとともに、③具体的事件における選任に当たっては当事者の意見を十分に聴取して、それに配慮すべきであ る。

4 瑕疵及び修補についての適切な判断の確保について
鑑定人等が専門家としての判断を示す際には、建築基準法令の定める技術基準が最低限の基準であることを銘肝して、これを遵守する観点から判断すべきこ とは当然である。このことは、瑕疵の修補に関する判断に際しても徹底されるべきであり、瑕疵を完全に除去して法令等の技術基準により要求される品質ないし 性能を確保しなければならない。そのため、鑑定人等の候補者については、研修等を積極的に実施して、適正な判断確保に努めるべきである。

5 制度の運用に関する弁護士会との協議について
専門委員制度導入に伴って、①当事者に不透明な手続下での実質的鑑定が行われたり、②検討も十分に行わないまま根拠も不明確な専門委員の直感ないし印 象に基づく判断によって結論が左右されたりすることは、絶対にあってはならない。そのために制度の慎重かつ適正な運用に向けて、裁判所と弁護士会との間で 定期的に協議・意見交換の機会を持つべきである。

2004年5月29日 欠陥住宅被害全国連絡協議会 (欠陥住宅全国ネット)
第17回高知大会参加者一同
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