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シリーズ~わたしと住宅 『いい家に住みたい』 

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木村達也(大阪・弁護士、欠陥住宅関西ネット代表幹事)

子供の頃、 和歌山県の田舎で暮らしていたが、 戦後の貧しさの中で狭い家に大家族で住んでいた。 それ故、 村の地主が住む、 庭に松の木が何本も植わった大きな屋敷の立派な家に住みたいというのが私の永い夢であり、 憧れであった。
父が一生懸命頑張ってくれたので、 私が小学校の高学年になってようやく世間並みの家に住むことができた。
しかし、 父は大阪市内の学校に勤務していた関係でこの家から毎日通勤することができず、 大阪市内で一人下宿生活を続け、 週末や夏休みなどに家族のところに帰るという生活であった。
「中学校は街の学校で…」 という父の希望で私はこの下宿で父と共に生活をすることになったが、 この地域は市内でも最も住環境が悪く、 「蜂の巣長屋」 と呼ばれ、 狭く汚く臭く暗かった。
近くの町工場の騒音や排煙が部屋の中まで流れ込み、 雨が降ると下水から汚水が溢れ出し、 床上浸水も度々で誠に不衛生であった。 こんな路地裏を夜な夜な高利貸しが大声を挙げて取立に廻っていた。 それでも私は大学を出て弁護士になって結婚するまで、 ここに住んだ。 29才で結婚して、 2LKの賃貸マンションに住んだが家賃の高さ故早く戸建て住宅を買いたいと焦った。 ようやくにして住宅ローン付で買った新築住宅は粗悪で住んだ翌日から電気のコンセントにガタがきて、 大雨には玄関で大量の水漏れが発生して泣かされた。
☆       ☆       ☆
日弁連の消費者問題対策委員長を務めている最中に阪神淡路大震災が発生し、 我国の住宅政策の貧困と欠陥住宅問題が露呈された。 私は委員会内に土地住宅部会を設け欠陥住宅問題から取り組むこととし、 全国の学者・弁護士・一級建築士らが参加する運動団体 「欠陥住宅全国ネット」 を立ち上げた。
貧しい住環境の中で 「いい家に住みたい」 という積年の想いがこんな形でようやく陽の目を見たと思った。 日本の住宅は量の確保はできている。 次の課題は安全快適住宅とライフサイクルに合わせた住み替えシステムの確立であると思う。

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