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基調報告「リフォーム工事と消費者保護」

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全国ネット事務局長 弁護士 河合敏男
1 住宅を取得する消費者の保護の立法
平成12年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が成立しました。この法律欠陥住宅被害の予防を目的とするもので,その内容は,①住宅の設計段階と生産段階で検査機関が何回かの検査を実施し性能評価を行う。②その結果を性能評価書に記載し性能表示を行う。性能評価書に記載された内容は,契約の内容となる。③性能評価住について瑕疵をめぐる紛争が生じたときは,弁護士会に設置した紛争審査会により斡旋調停,仲裁の紛争処理手続を利用できる。以上のような制度です。
また,平成20年には,特定住宅瑕疵担保責任の履行確保に関する法律が成立しまた。これは,建設業者の新築工事あるいは宅建業者の新築住宅売買の際には,業者は疵担保責任の履行に支障が出ないように,必ず一定額を供託するかまたは損害賠償保に入らなければならないとするものです。これは,耐震強度偽装事件において,販売者や建築業者が相次いで倒産し,被害者の救済に支障が生じたことがきっかけで制定れたものです。この保険適用となる住宅瑕疵に関する紛争も弁護士会の紛争審査会が査することになっています。
2 新たな状況
(1) このような立法がなされてきましたが,これで消費者保護が万全かといえば,決てそうではありません。まず,品確法については,性能表示住宅制度の申込件数がなく,立法当初に期待したほどの効果は上がっていません。マンションでは,販売る上で,性能表示住宅付きという付加価値をつけ,商品イメージを高める目的で使れていますが,戸建て住宅では利用数が少ないのが実情です。
履行確保法については,基本的に事後的救済のための制度であって,予防を目的するものではありません。保険会社が中間検査をすることにより,欠陥住宅防止に立つという間接的な効果も期待されていますが,まだ法律が施行されて間もないためその効果は未知数です。
(2) さて,このような状況において,更に,近時の行政政策は,住宅の新規供給からトック重視への政策へと転換する動きが出てきています。リフォーム工事に対する助金制度創設や住宅エコポイント制導入などが,その例です。リフォーム工事につては,平成15年ころ悪質リフォームが社会問題となりましたが,今また同様の被が多発してくるのではないかが懸念されています。ちょうど住宅金融公庫制度がでて,多額の国家資金が住宅産業につぎ込まれるようになったのと同時に,これに目つけた多くの異業種の業者が住宅産業に参入し,欠陥住宅被害を多発させたように今回のリフォームに対する補助制度に便乗して,詐欺に近い悪質リフォームや建築術の基本を知らない者による破壊的リフォームなどの消費者被害が多発することが念されます。実際に,PIO-NETに寄せられた相談件数の推移を見ると,201年は明らかに増加傾向にあることが読み取れます。
  PIO-NETに寄せられた相談件数の推移年度200520062007200820092010相談件数9,9306,3485,4975,3145,51128(前年同期1)上記相談件数のうち






判断不十分者契約5933173152482600(前年同期0)相談件数は2010年4月13日現在3 課題
このような状況から,弁護士会は国交省の要請を受けて,全国の弁護士会で無料のフォーム法律相談を行うことが決められ,現在その態勢を準備しているところです。かし,リフォーム工事は,小規模な工事であるため,技術のない零細業者や悪質業者入り込む余地が大きく,事後的救済が事実上困難になることが多いと思われます。従て,特にリフォーム工事による消費者被害については,予防が重要といえます。この防を充実させるためには何が必要か,契約段階,施工段階のどこに盲点があるか,悪業者を容易に参入させるような法制度上の問題はないか,行政として対処すべきこと何かなど,リフォーム問題について議論し,効果的な対策を取っていくことが急務とっています。パネルディスカッションでは,欠陥住宅問題に関心をもっている方々,験豊富な専門家によって議論を深め,全国ネットとして意見を発信していきたいと考ています。

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